将棋の藤井聡太七段が竜王戦で増田康宏六段と対戦。
相矢倉で大熱戦の末、増田六段の勝利となり、藤井聡太七段の今年度中の八段昇段はお預けとなってしまいましたね。
本局は藤井七段が珍しく序盤中盤と時間を使い終盤で時間が足りなくなってしまいました。
そこで、時間に合わてた藤井七段はまさかの反則ぎりぎりの行為を・・・。
スポンサードリンク
対戦相手の増田康宏六段とは
増田六段は、藤井聡太七段のプロになってから29戦目の対局相手。
本局から約1年前の2017年6月、当時藤井聡太4段は28連勝の快進撃で連勝記録の更新なるかと、多くのマスコミによる中継もあり、日本全国で話題になっていましたね。
東の増田、西の藤井と呼ばれており、増田六段は16歳でプロデビューを果たします。
その後、順位戦でC級1組に昇級、一般棋戦の新人王戦で2連覇を達成するなどの若手強豪の一人。
1年前は新記録を達成されてしまい脇役となってしまいましたが、本局でリベンジを果たすべく入念に事前準備を行っていたことでしょう。
スポンサードリンク
藤井聡太七段による反則すれすれの行為とは
図は増田六段が▲95角成と指して藤井七段の竜を取った局面。
ここで時間に追われた藤井七段は慌てて△86桂と指そうとするのですが・・・。
(ちなみに単に△86桂はタダ)
思い直して指そうとした桂馬を駒台に戻して△89飛と指しました。
おそらく△89飛▲79歩の交換をした後に△86桂(本譜)の読みだったのでしょうが、
慌てて3手後の手を指そうとしてしまったのでしょう。
この△86桂の藤井七段の着手に対して「手が離れたので待ったでは?」と言うことが一部で議論されていました。(中継動画を0.25倍速で確認したところ、指が離れているようにも見えます。)
将棋の反則で「待った!」というものは厳密(将棋のルール本など)には定義されていないのですが、プロの対局やアマチュアの大会などでは、「指が離れたら着手完了とみなし、離れた後の着手変更は認めない」というルールとなっています。
つまり、指が離れた場合は「待った」となり反則とされます。
待ったの基準となる「指が離れた」かどうかについては、対局者自身の話し合いとなることがほとんどでプロの対局でもアマチュアの対局でもその場で指摘がされない限りは投了優先というルールになっています。
スポンサードリンク
藤井七段が反則を指摘された場合は?
本局では増田六段の指摘がされず藤井七段が投了したため、大きく触れられていませんが、仮に増田六段が指摘していたらどうなっていたでしょうか?
本局は複数のネットで中継されていることもあり証拠動画によりビデオ判定がされていた可能性が高いと推測されます。
そしてビデオ動画による判定の結果、藤井七段の反則負けとなってしまう可能性も高かったのではないでしょうか。
過去には阿部隆8段と加藤一二三9段との銀河戦(テレビ放映の短い時間での対局)で加藤9段の指が離れたか離れていないかの問題となり(劣勢の阿部8段が指摘)、加藤9段の反則負けから来年度の銀河戦出場停止という処分が下されてしまいました。
将棋界のスーパースターの藤井七段が指摘されればどうなったのでしょうか?
私の予想では増田六段が指摘すると、藤井七段の反則負けとなってしまう可能性が高いとは思いますが、加藤一二三九段のように来年度の竜王戦出場停止のような処分は下さないのではと予想しています。
(藤井七段が出場停止となると、日本将棋連盟の収入にも多大な影響がありますし、スポンサーの読売新聞社も藤井七段の出場停止は認めないでしょう。)
本対局では
- 増田六段が優勢(勝勢に近い)形勢だった(勝負で勝ちたかった)
- 指摘すると味の悪い相手だった
- そもそもあまり気にしていなかった
いろいろな理由があると思いますが、増田六段としては将棋で藤井七段に勝ちたかったでしょうし、反則指摘で勝っても後味が悪すぎるのでやらなかったのでしょう。
本局に勝利した増田六段は、将棋連盟会長の佐藤康光九段と対局します。佐藤会長の変則振り飛車に増田六段がどのように対抗するかが見どころですね!
スポンサードリンク