妊娠中に意識して摂取したい栄養素が葉酸と鉄分です。食事から摂取することが理想ですが、つわりで食べられないこともあります。また、お腹が大きな状態で毎日栄養バランスを考えた食事を作ることは大変です。

 

食事からだけでは必要量を摂取できないときには、葉酸や鉄分のサプリメントの利用を考えてみるとよいでしょう。

妊婦が葉酸を必要とする理由

 

 

 

 

 

 

 

 

成人女性の1日の葉酸摂取推奨量は240μgです。妊婦の場合はさらに240μgプラスした480μgが1日の推奨摂取量になります。

 

葉酸には赤血球の生成を助ける、DNAやRNAなどの核酸やたんぱく質の生合成を促進する、細胞の生産や再生を助けるといった働きがあります。

特に胎児にとって葉酸は重要な栄養素で、細胞分裂を活発に行うときに葉酸を多く必要とします。葉酸をしっかりと摂っておくことで、胎児の神経管閉鎖障害のリスクが低減します。

 

妊娠初期は特に葉酸が不足しないように気をつける必要があるのですが、妊娠初期はお腹のふくらみが目立たないため、妊娠していることに気がつかないことがあります。そのため、妊娠を希望する女性は妊娠前から葉酸を摂取することが勧められています。

 

葉酸はいつもの食事からでも摂取することはできますが、それでは十分な葉酸をとることができません。
厚生労働省も食事からの葉酸摂取に加えて、サプリメントなどの栄養補助食品の利用を推奨しています。

妊婦が鉄分を必要とする理由

妊娠をするとおなかの赤ちゃんに栄養を送るために血液量が増えます。血液は血漿、赤血球、白血球などの成分でできているのですが、血液量が増えても赤血球の量はそれほど増えず、赤血球濃度が薄くなることで妊娠をすると貧血になりやすくなります。

 

赤血球のヘモグロビンには酸素を体のすみずみに運ぶ役割があります。

 

貧血になると十分なの酸素を体のすみずみに届けることができず、めまい、頭痛、倦怠感といった不調が表れることがあります。妊婦はめまいを起こして転倒をするとおなかの赤ちゃんにも影響があり危険なので、貧血にならないように注意が必要です。

葉酸サプリメントの選び方

葉酸にはモノグルタミン酸型とポリグルタミン酸型があります。

 

ポリグルタミン酸型は体内への吸収率が50%と効率が低く、モノグルタミン酸型と同じ量だけを吸収するには倍の量を摂取しなければなりません。そのため、モノグルタミン酸型の葉酸を配合しているものを選びましょう。

 

妊娠中や口にするものに気を配ると思います。香料や着色料といった成分はなくてもサプリメントを作ることができます。こういった成分を配合していないものなら妊娠中でも安心できることでしょう。

 

葉酸サプリメントは妊娠前から授乳期まで長期的に摂ることになります。手に取りやすい価格なら長期的に摂取を続けやすいです。

鉄分サプリメントの選び方

鉄分にはヘム鉄と非ヘム鉄があります。

 

この2つは吸収率に違いがあり、吸収されやすいものはヘム鉄です。ヘム鉄の吸収率が15~25%程度なのに対し、非ヘム鉄の吸収率は2~5%ほどです。
ヘム鉄を配合しているサプリメントは非ヘム鉄のサプリメントに比べると価格が高めです。ヘム鉄を配合しているのに価格が安い場合は、ヘム鉄の配合割合が少ない可能性があります。どの程度の量のヘム鉄を配合しているのか確かめましょう。

 

非ヘム鉄のサプリメントでもビタミンCと一緒に摂ることで吸収率が高まります。非ヘム鉄のサプリメントを飲むなら、ビタミンCも一緒に配合しているものを選ぶとよいでしょう。

まとめ

健康な赤ちゃんを産むためや妊娠中も元気に健康に過ごすためには、毎日の栄養摂取が大切です。

 

妊婦は特に葉酸と鉄分の摂取に気をつける必要があります。
食事から十分な量を摂取できればよいですが、難しい場合はサプリメントの利用を考えてみるとよいでしょう。

 

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